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≪レンズレビュー PC-NIKKOR 19mm F/4E ED≫ 至高の出目金レンズ 超広角だけど「見た通り」の描写

「風景や建物を見た通りに取りたい」「テーブルの上の料理すべてにピントを合わせたい」
こんな望みを光学的なアプローチで実現させるのがPC NIKKORシリーズです。19㎜f/4、24㎜f/3.5、45㎜f/2.8、85㎜f/2.8の4本がリリースされている(2018年3月現在)。商品写真、建築写真の撮影に使用することを大前提に開発されているため、スペック的にも販売価格的にも大衆向けとは相容れない業務用レンズです。

名称未設定-0374

今回レビューするシリーズ最広角の19㎜f/4は、2016年10月にリリースされた新製品です。当然ながら2008~09年に発売された3本に比べてかなりあか抜けた印象があります。つたない作例とともに本レンズをリポートさせていただきます。

左からAF-S14-24㎜、PC19mm、PC45㎜、AF-S24-70㎜
左から14-24㎜f/2.8、19mmf/4、PC45㎜f/2.8、AF-S24-70㎜f/2.8

まず、サイズと外観だが、実際に他のニッコールレンズと並べてみると、カタログなどを見て想像していたよりもこじんまりとした印象を受けます。開放F値2.8通しのズームレンズとほぼ同じ大きさです。

ティルトとシフトを直交から平行まで設定できるリボルビング機構を採用した分、その機構を採用しなかった45㎜ f/2.8よりもリアキャップ1個分ぐらい長いです

大きくせり出た特徴的な第1レンズと、レンズフードなしのデザイン、ストッパーが付いたフロントキャップは「丁寧な扱いをしろ」と言わんばかり。自由奔放に使いこなすには慣れと度胸が必要です。

使用感ついてですが、筆者は、24㎜f/3.5と45㎜f/2.8を所有していて、他のPCレンズと同じように扱えたのでので操作性にはまったく問題はありませんでした。ただし、絞り環、プレビューボタン、シフトのロックネジが省略されました。ロック機構など簡略できるところは簡略するなど使い易さを向上させています。今後予想される24㎜f/3.5、45㎜f/2.8、85㎜f/2.8などの刷新に採用されると思われます。

シフトとティルトを直交から平行に切り替えるリボルビング機能とティルトの固定スイッチが新たに追加されました。ティルトの固定スイッチはティルト値がゼロの時にしか働かず、ロックネジが緩みいつの間にかレンズがお辞儀をしていたということは防げそうです。

描写についてはかなり秀逸。精細な写りを提供してくれる。
夜間の撮影中、特に光量が多い街灯のそばで撮影する場合、ファインダーに街灯が入っていなくてもハレーション(正確にはレンズフレアというらしい)が発生しやすい傾向があります。ハレ切り等のケアが必須です。
レンズのゆがみもかなり高い次元で修正されていて、樽型、糸巻き型のゆがみもなく19㎜の広角レンズで撮影した雰囲気を感じさせません。19㎜の焦点距離が奇をてらわないちょうどよいパースペクティブを提供してくれます

群馬県みなかみ町の諏訪大橋から利根川の上流方面(谷川岳方面)を見下ろす位置から撮影しました。見下ろすといっても、レンズの水平を守りシフト機能を使って列車、電柱、家々を歪みなく撮影しました。

SLの写真は、シフト機能を使って鉄橋たもとにあるガードレールを画面から取り除きました。

私の使い方ではティルト機能はほとんど使いませんが、ティルトとシフトの直交と並行の切り替えが可能なリボルビング機能は表現の幅をかなり広げてくれると思います。

かなりインパクトのある見た目ですが、19㎜の超広角で撮ったのに「見た通り」に写す超秀才レンズです。

 

 

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