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≪至福の30㏄≫ Whyte & Mackay 21years ホワイトマッカイ21年

行きつけのお店でバーテンダーさんに勧められて飲むことがるオールドボトルウィスキー。香りは高く、味はまろやかで、何よりも、時間的経過に思いをはせることは孤独なバーカウンターでの最良の暇つぶしにもなります。

オールドボトルウィスキーにはっきりとした定義はないけれども、瓶詰めされてからある程度の年月が経過し、かつ、絶品となってしまったり、たとえ現行品と同じ銘柄、同じ蒸留所、同じエイジを謳っているとしても、現行品とは異なる特徴を持ったりしているウィスキーボトルのこととでも言うべきでしょうか。

なによりも、蒸留酒当時の製法やブレンドのトレンドを時代の壁を越えて堪能できるのが魅力です。

すべてが「一点物」とも言える貴重なお酒を家でチビチビやりたいなんて妙な憧れはありますが、有名な銘柄は高額で、安くて美味しいものを見極める力量はまだない。しかも長年の保管で劣化したコルクを開栓するのは難儀。洋酒専門店の通販サイトや古酒を扱う酒屋で見学するぐらいでオールドボトルウィスキーが入ったグラスを家で傾けるなんていうのは夢のまた夢でした。

そんなある日、近所のリサイクルショップにある古酒コーナーで物色しているとブレンデッドスコッチウイスキー、ホワイトマッカイの21年を見つけました。バッチを含めた瓶の外観に日焼け跡などはなく、もちろん未開封で揮発による容量の減少も少ない様子。値段は3000円。調べてみると、1980年代に流通したボトルで絶版品。瓶詰の時点で21年間樽の中で熟成されたウィスキーが入っているので、約50年前に仕込まれたお酒が入っているということになります。開栓してみて不味かったとしても、勉強代として許容できる金額なので購入を決めました。

ボトルのゴージャスな装飾が目を引きますキャップを覆うカバー上部にも銘柄名と熟成年月等の浮彫仕上げ。ボディーにはシールではなく金色のプラスチック銘板が接着されていています。金色にメッキされたチェーンがネック部分にかけられています。贅沢な見た目で贈り物としてきっと重宝されたのでしょう。

そもそもホワイトマッカイは1880年代に造船の町グラスゴーを拠点に誕生したブランド。 2頭のライオンをトレードマークとしています。製法の特徴としては、ブレンデッドウイスキーはモルトウイスキー原酒とグレーンウイスキー原酒を混ぜて作られるウイスキーですが、ホワイトマッカイでは、まず複数のモルト原酒をシェリー樽にヴァッティングして半年もの間熟成し、その後、グレーン原酒をブレンドしてさらに数ヶ月の熟成を行うダブルマリッジ製法で香りと味わいに奥行きを持たせています。現在はインドのユナイテッド・ブリュワーズ傘下のもと、「ホワイトマッカイスペシャル」「-13年」「-19年」「-22年」「-30年」と5グレードが流通しています。

 

キャップのカバーを外して開栓してみるとやはりコルクがボロボロでした。コーヒーのペーパーフィルターで粉々になったコルクを濾す作業は理科の実験のようで意外と楽しめました。おいしく飲むための大切な儀式でした。

色は、テイスティンググラスに注いだウイスキーは濃いめの渋い琥珀色。
香りは、バニラ、チョコレート、ドライフルーツ、微かなセメダイン。スモーキーさはない。
味は、さらっとした軽い口当たり。余韻として甘みのすぐ後に立ち上がるウッディーなほろ苦さと渋みが舌の奥から鼻へと抜けます。

控えめな味わいだがバランスのとれた上品なブレンデッドスコッチウイスキーでした。ビターチョコレートとの相性が最高です。ストレートもいいけどトゥワイスアップで飲むと苦みと渋みが緩和されます。3000円はちと安い気がします。掘り出し物でした。

 

 

 

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