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“夜行走光”では、星の光や人々の営みが描き出す光跡を長時間露光撮影でご紹介します。
第8回 八ッ場ダム建設現場
利根川下流部の洪水被害軽減と水資源の安定供給のため、県北西部を東西に流れる吾妻川に1957年、計画されました。紆余曲折を経て、2015年1月、ダム本体の掘削工事が始まりました。
ダム本体の建設予定地の西側に展望台がつくられ右岸の掘削現場の様子をうかがえます。
この展望台から上流に目をうつすと、ダム開発にともない一足早く建設された八ッ場大橋と、不動大橋が見えます。手前の八ッ場大橋は約78メートル、奥の不動大橋は約86メートルの高さがあります。
予定では2019年(平成31年)にダムは完成します。橋脚の大部分が水に浸かります。数年前まで使われていた建物、道路、線路、田畑、紅葉の名所として知られる吾妻川の一部が湖底に沈みます。
八ッ場ダムにかけられた巨大な橋はどれも現代的なデザインで、代替え地に移り住んだ人々や工事関係者の往来に使われています。ダムに沈む世界とは対照的です。
八ッ場大橋からの下流方面の眺めです。夜間の作業は行われていないようですが、照明が煌々としています。
文/写真=アライサトシ
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