スーパーの商品棚で見かけた気になる食材を紹介してゆく企画。
第1回は、カレーボトル・マイルド。
「カレー粉は缶に入っている」という常識を覆し、ガラスジャーに入ったカレー粉。
ラベルに描かれたふなっしーに似たキャラクターが目を引いた。
お正月料理に飽きたころ、手軽に食べられ、ちょっと飲み過ぎた体に効く料理を口にしたい。
そんな家族親戚の要望に応えるため、大晦日から元旦にかけてカレーを仕込んで実家に持ち込むことが年末年始の行事になっている。
今年の年越しカレーで使ったカレー粉の評判が良かったので紹介したい。
神奈川県鎌倉市のアナン株式会社が製造する「カレーボトル・マイルド」。
アナン株式会社は「インドから4000年の歴史を全国の皆様にお届けする」をモットーに1954年から操業する老舗。
カレー粉のほかにも、スパイスや豆、茶葉を販売している。
このカレーボトルシリーズは、マイルドのほかに、中辛、辛口、大辛がある。子供から年寄りが食べるので
辛味が一番弱いタイプを選んだ。
ルーのベースは例年と同じで、大サイズの玉ネギ3個、ニンジン2本、トマト缶1缶。細かく刻んで炒める。
メインの具材は手羽元である。
SB食品のカレー粉をまぶしてもみ込み、30分ほどねかしてから、多めの油でソテー。
炒めた手羽元を先ほどの寸胴に入れ、水を加えて煮込む。
骨と肉がスプーンで簡単に外せる程度の柔らかさが目標。過去には、煮込みすぎてカレーの中から骨だけが
現れるという気味の悪い品物になってしまったことがあったため、終始、火加減と煮込み過ぎ、混ぜ方には注意した。
1瓶を2度に分けて投入。本格的な香りが立ちのぼって目と鼻にしみた。
味見をするとクミンの香りが強い印象。ルーよりも色は黄色が強い。
“インド人の考えた日本のカレーです”
カレーボトルのラベルに書かれたコピー通り、完成したカレーの香りは家庭のカレーとは違って本格的なインドカレーに近いが、
白いご飯で食べたくなる日本のカレーライスに仕上がった。
追記
筆者は小学校給食でカレーが出た際に溶け残ったブロック状のルーを具と間違って食べ、体調を崩した過去を持つ。カレー粉でカレーを作ることに誰よりもこだわりをもっている。
文/写真=アライサトシ